(敬称略、50音順)
芦田純子(タレント)
始まって8分で涙が頬を伝いました。 ASD当事者だからこそ言われた覚えのあるセリフがどんどん出てきて胸が痛み、 だからこそ冒頭から深く共感し物語に入り込みました。 相互理解へのもどかしさを感じつつ、懸命に模索する登場人物の行動に勇気を貰えます。 どんな時も自分の感情に嘘をつかず、その上で身近な大好な人に歩み寄りたい、そんな前向きな気持ちになれました。
伊藤さとり(映画パーソナリティ)
純度の高い人はそれだけ人を惹きつける魅力を手にしている。 “普通”なんて言葉から解放された人ほど美しいと 宮沢氷魚の眼差しから私達は気づかされるのだ
亀山聡(漫画家「僕の妻は発達障害」)
発達障害の特性は人によって違うので、 屋内は妻とは違うタイプだなぁと思いながら見始めました。 が、所々そっくりなところが出てきて、 そうそう!こういうところあるよね(笑)と面白く拝見しました。 屋内と春のチグハグな掛け合いも楽しいですね! 自分とは異なった性質の人に出会った時、どう接するのか。 反射的に拒絶しては何も得るものがなく、 逆に理想化するのもまた得るものは少ない。 妻との関係の中で毎日感じることを、映画を観て改めて考えました。 違いを持つ人と、いい距離感で、お互い何かを見つける。 屋内と春のやりとりを観ていると、そんな大切なことに改めて気付かされます。
さかもと未明(発達障害カミングアウト・アーティスト)
永遠に成熟することのない魂。剥き出しの感情。 「困った人たち」の恋の狂騒曲は日症的な作品ではあるけれど、鋭敏すぎる彼らの感性が、まるで硝子の破片のように心に突き刺さる。 「無垢」という静かな暴力。鋭敏すぎる感性が見る世界を、泉桐子の絵画が見事に具現化、絵の美しさも又、忘れられない
辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)
2人の関係は、仕事、友情、恋愛のどれにもカテゴライズできなくて、もしかしたらもっと根源的な、魂が共鳴しているような状態なのかもしれません。 常に本音で話す屋内の姿に、いかに普段自分が表面的な会話しかしてないか思い知らされました。
ミルクマン斉藤(映画評論家)
漱石の言う「月が綺麗ですね」=I Love Youをこれほどヴィヴィッドに描いてみせた映画を他に知らない。 たとえ夜の場面でも、幾段階にも分かれた青の光がそこに満ち溢れ、美しい階調を築いている。純愛映画であるとともに“純藍”映画でもあるのだ。
山添まり(ラジオパーソナリティ)
これほどまでに純粋な人を愛さない人がいるのだろうか。 純粋は時に人々を驚愕させ、困惑させる。けれどこの作品を見た後わたしは、自分自身が彼に向き合ったとき、どれほどまで理解し愛することができるのか暫し考え込んでしまった。 この先もきっとずっと胸に残るであろう作品。そして宮沢氷魚さんが素晴らしい。
行定勲(映画監督)
想いが伝わらなくてもどかしく、 それでも嫌いになんてなれない。 ひとを好きになるひたむきさが胸を打ち、清らかな気持ちになりました。